かなり久しぶりにプログを更新します。
7月に入り蒸し暑い日が続いていますが、皆さまお変わりございませんでしょうか。
さて、毎年この時期になると、寒い冬が過ぎ、次の冬にまた暖かいふとんで眠れるようにするために
羽毛ふとんのリフォームをするお客様が多くいらっしゃいます。
私も羽毛診断を依頼され、この時期は沢山のお客様のふとんを診断することができる貴重な時期になります。
つい先日は山陰地方へ羽毛診断のためにお伺いしたのですが、「お?これは?」と思うことがありましたので今回ご紹介したいと思います。
山陰地方では多くの業者の方がふとんの丸洗いと羽毛リフォームを販売していると聞きました。
沢山あるということは“様々なタイプのリフォーム、丸洗いがある”ということです。
まずはこちらの写真をご覧ください。
カサが倍近く違っています…。
ですがこのふとん、お客様に聞いてみると“購入日と充填されている羽毛の内容がほぼ同じ”だったのです!
同等なふとんなのにどうしてこんなに違いがあるのか?…その理由は『お手入れ方法の違い』にありました。
写真のふとんは2枚とも25年ほど前にご購入されたとのことで、
右側のふとんは2008年の8月に弊社のプレミアムダウンウォッシュコースでリフォームされたふとんです。
そして左側のふとんは4年ほど前に3枚で10,000円のクリーニングをされたふとんになります。
クリーニングに出したものの嵩が無くなったと感じられ、リフォームが可能かどうか診断をして欲しいとのことでお持ちくださいました。
実際に中を開けて確認してみると、羽毛は硬く固まり、ピリングになってしまっている状態でした…。
お手入れの違いでこうも変わるとは…私も驚きました!
お客様からよくある質問で「クリーニングよりもリフォームをした方が良いのか?」
「クリーニングでは羽毛はきれいにならないのか?」等々のリフォームとクリーニングの違いについての質問をいただきますが、
クリーニング(丸洗い)とリフォームの大きな違いをざっくりと表現すると
『クリーニングは側生地を洗う』、『リフォームは中身を洗う』です。そこに最大の違いがあります。
クリーニングは側生地の汚れや、臭いなどは取ることができますが、中の羽毛までは洗うことができません。
そのため、長い年数使用し、中身の劣化が進んでしまっているふとんをクリーニングした際には、
逆にピリングやファイバーになったりとリスクがあります。
逆にリフォームはこれまでの側生地は新しく仕立て直しし、取り出した中の羽毛を洗いますので、
中身も側生地も綺麗にすることができます。
ここに価格の差があるということです。
【リフォーム】も【クリーニング】も何となく似ている言葉ですが、
実際の工程は全然違っているので自身のおふとんには今どのお手入れが一番合っているのか
一度お布団屋さんにご相談されてみてください!
小林 裕三