今年は、例年より羽毛肌ふとんの注文が多いように思います。当社では色々なタイプの羽毛肌ふとんをご提案していますが、中でも特にロングセラーのオリジナル・ウォッシュブル&脱脂加工の生地を使用した「リプレ」と「ラグゼ」がよく出ています。今回はこの製品を開発するに至った経緯と製品の特長について書きたいと思います。

この商品の開発のきっかけは、約10年前の2011年頃に羽毛リフォームの為に入荷してくる汚れたふとんを見ていた時に、お客様は汚れているのを知りながらも我慢して仕方なく使っておられるのではないか、そうであれば、他には無い、日頃簡単にお手入れが出来る製品を作ることが出来ないか?勿論、羽毛の特徴を損なうことなく快適に使用出来なければダメです。そこで、当社が考えたのが、いつでも清潔に使用出来、かつ体に優しく使用感の良い商品であることでした。
その条件として

①側生地の素材は綿100%であること。
②通常の羽毛生地より汗や匂いを吸収してくれること。
③赤ちゃんにも使用出来るものであること。
④自宅でも洗濯機を使用して簡単に洗えること。
⑤洗濯をしても1日干せばシッカリと乾燥すること。
⑥羽毛のもつ良さを十分に生かしていること。
⑦長く使用出来ること。
⑧その他 

以上の条件を考えた上で、この商品を作るためにふとんの外側の生地に何を使うかが問題でした。今までの一般的な常識では無理なことはわかっていましたので、羽毛生地商社のK社商品開発部の方に相談して規格を決めて、当社の別注として出来上がったのが「リプレ」と「ラグゼ」です。
 
~非常識なチャレンジ①~
最初に出来上がった試験生地は、手で触ったら固くて風合いが悪いので「これはちょっとどうだろう?」と感じました。普通であれば柔軟剤を使用して手触りを良くするのが一般的な方法ですが、柔軟剤を使用することで生地の吸水性を悪くしてしまいます。だからあえて使用しない事にしたのですが思ったよりも固くなっていたのには参りました。その後も柔軟剤を使用しないで風合いを良くする為の工夫を色々と行い、何とか今の状態までになったのですが、今でも、他の羽毛生地に比べれば固く感じます。
 
~非常識なチャレンジ②~
その次に実際に製品(羽毛肌ふとん)を十数枚作り全社員に配布して、まずは1か月間使用してもらい、自宅の洗濯機で実際に洗ってもらいました。そして、みんなからアンケートを取って使用感や取扱い易さの調査を数か月繰り返して、良い所や悪い所を掘り起こし、改善出来る所は改善してから、数か月後に外部に発表をしました。
 
そんな、こんなで出来上がったのが弊社オリジナル羽毛肌ふとん『リプレ&ラグゼ』です。
今ではご愛用していただいている方も徐々に増えて、リピートもいただけるようになって、開発して良かったと思っています。

リプレ&ラグゼ(日本国特許 第526441号 取得製品)
ウオッシャブル加工と脱脂加工を施し、エコロジーと赤ちゃんが使用しても安全であると認められた物質のみで加工した、綿100%側生地を使用した日本製オリジナル羽毛ふとんです。
脱脂加工とは
綿の油脂分を出来るだけ取り除いた状態にする加工。よく知られているのは脱脂綿。綿の吸水性がさらによくなります。ポリエステルなどの合繊にはこのような加工は出来ません。
 
ウォッシャブル加工とは...
一般的にウォッシャブル加工とは、水洗いしても生地の縮みを抑える加工を言いますが、羽毛ふとん側生地の場合は「水洗いしても生地が縮まず、水洗い後に使用しても羽毛の抜けにくい状態を維持出来る加工」のことです。
 
エコロジーで赤ちゃんにも使用出来るとは...
エコテックス スタンダード100規格の基準に合格する品質基準を守っています。
 
当社は、この商品を含め全て自社の工場で、一枚一枚手作りで製品に仕上げています。
オリジナル羽毛肌ふとん「リプレ&ラグゼ」は、今回6月号の日経WOMANでもご紹介されていますのでご覧になってください。また、お求め先は当社の取引店もしくは、「豊能町ふるさと納税」でもお買い求めいただけます。
 
ご質問がありましたらメールにて承ります。